熟成甲州ワイン

熟成を経た甲州ワインはあまり出回っていないため、どのように熟成するかあまり知られていないのではないでしょうか。どのような変化をするか少しだけ紹介したいと思います。

ボトルの様子

6年ほどですが、床下に横たえて放置した結果以下のような状態となりました。※私はワインセラーを所有しておりません。

甲州2014

日本は湿度が高いため、ラベルはカビだらけな上にボロボロです。キャップシールを外すとコルクの上部もカビだらけです。こんなにカビだらけでも飲用には問題ありません。記録が残る限り、ワイン業界において微生物汚染による健康被害は起こっていません。また、弊社では圧縮コルクを使用していますが、5年程度では液漏れは見られていません。

熟成した甲州の香りや味わい

瓶詰め後1~2年くらいは柑橘香などイキイキとした果実感が楽しめますが、3~4年では(表現しにくいですが)熟成途中の独特な香りがあります(日本酒的でもあります)。5年程度からはドイツのリースリングのようなペトロール(石油)香が現れ、香りと味わいにまとまりが出てきます。そして10年程経つと今度は貴腐ワインにあるようなハチミツ様の香りが現れます。この頃になると色も輝きを帯びたゴールド色を帯びていきます。

ワインセラーがない場合・・・・・・「直射日光に当てない!」

ワインを熟成させる場合、理想なら20℃以下の地下セラーやワインセラーに置きたいところです。私もワインセラーを持ち合わせておりません。経験的にもっとも重要なことは「直射日光(光)に当てない!!!」です。これができればまずは問題ないと思います。気温はなかなかコントロールできないと思いますので、年中暗がりのような場所にボトルを寝かせて置いてください。ちなみに、冷蔵庫での長期保存では熟成による変化が起きにくく、乾燥のためコルクが縮んで液漏れや過度の酸化の恐れもでてきます。

甲州ワインではボトルの見た目が褐色がかっていると過度の酸化が考えられます。私はフレッシュな甲州ワインも好きですが、5~10年熟成したものにもとても魅力を感じます。手間やリスクはありますが、経てきた時間を楽しむこともできますのでチャレンジしてみてください。弊社で現在販売中のバックヴィンテージは甲州であれば2016、2017です。ご興味がありましたらお問い合わせください。

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